創作-詩
ようやく落ち着きかけた日々にまた、新しい風が吹くチーム体制が変わりやっと定常業務が回りはじめた、その時に
今日、回転寿司の皿の数がはじめて息子と並んだ十年前は、小さなスプーンで離乳食を口に運んでいたはずなのに
ようやく、今週初めて終電じゃなかった夜それだけで、少しだけ空が広く見えた
毎日が終電、いやタクシーの領収書が増えていく削れていくのは体力か、気力かそれとも、自分という輪郭か。
最初は順調、順風満帆道は開けて、希望に満ちてあの時の自分は、まだ知らなかった調子に乗って、天を仰ぎ、勘違いしていた。
40を越えた今、振り返れば何も積み上げてこなかった。
深夜の闇にひそむ誘惑お菓子の袋が呼んでいる柿ピー、手に取って一つまた一つカロリーを気にしても、止まらない
一日目、夕暮れの空が広がる赤く染まる雲の中で今日はまだ終わらないと感じ、心地よくその景色に溶け込む。
仕事はしんどい、息が詰まる指示の雨が降り注ぎ、叱責が響く頭を下げ、言葉を飲み込みいつものように時が流れる
布団の中で ひとり息を潜める明日が来るのを 少しでも遅らせたくて 時計の針は 静かに進む止まれとも 戻れとも言えずに 枕に顔を埋めても憂鬱は消えず 心の奥に居座る 目を閉じれば 仕事の景色が浮かび目を開ければ また夜が深くなる 眠れない夜を いくつ超…
昨日の余韻、ほのかに残る頭はぼんやり、体は重たい
日曜の夜、静かな空心の中に沈む不安明日が来る、重たい足音仕事の波が押し寄せてくる
終電が消えたオフィス街灯りの残る わずかな窓のひとつその中に まだ息をしている
改札前に伸びる長い列スマホに流れる「〇〇線、人身事故」静かに息をつく人々遅れる予定、詰まるスケジュール
終電間際のホームに立ちため息とともにスマホを開く何度直しても通らないレビュー背中には 部下からの突き上げ 「こんなはずじゃなかった」暗い窓に映る 疲れ果てた顔朝は来るのに 夜は終わらない