落武者戦闘服の雑多な日記

40代サラリーマンの雑多な日記です。

☢️第5話:メルエムがネテロを食べて愛を知った?

こんばんは。落武者戦闘服です。

ミニチュアローズの爆発で、王・メルエムの肉体はほぼ消し飛びました。

しかし、護衛軍のプフとユピーの献身によって、奇跡的に蘇生します。
――ただし、そのとき彼の内面には、明確な“変化”が生まれていました。

まず前提として、メルエムがネテロの肉体を「食べた」と明言されてはいません。
ただ、爆発後に再生したメルエムは、以前とは明らかに異なる存在になっていました。
記憶を失いながらも、再び意識を取り戻した瞬間から、彼の中には“穏やかさ”や“慈しみ”のような感情が芽生えています。

その変化の起点をどこに見るか。
一つは、彼がプフとユピーを摂食したこと。
だが彼らの中に、“愛”や“感謝”といった人間的な情動はほとんど存在していませんでした。
むしろプフは支配への執着、ユピーは忠誠と本能。
どちらも“愛”とは別のベクトルの感情です。

では、なぜメルエムはその後、明確に“愛”へと向かったのか。
考えられるもう一つの可能性が、ネテロの爆発時――。
直接的な描写はないものの、メルエムが爆発の中でネテロの一部を“取り込んだ”可能性は残されています。
もしそうであるなら、ネテロという“祈りと悪意”を併せ持つ人間の精神の断片が、王の中に宿ったとしても不思議ではありません。

結果として、王は“人間の悪意”をもって死に、“人間の愛”をもって生き返った。
そしてコムギのもとでその愛を自覚し、最期には「人間を超えて、人間に還る」存在へと至った。

破壊によって芽生えた愛。
それこそ、冨樫義博が描く最大の皮肉であり、最大の救いだったのかもしれません。

次回は第6話、「最強の生物が、最も弱い存在に恋をした理由」。
メルエムが“コムギ”という存在に何を見たのかを掘り下げます。